マチズモの語源は?歴史や思想を踏まえて解説
マチズモの語源は?
マチズモは英語でmachismoと書きます。スペイン語で「男らしい」「雄の」といった意味を持つ「macho」の形容詞が変化し、machismo(マチズモ)という言葉が生まれました。
machoは現在の日本でいう「マッチョ」のことで、思想や行動、外見などの男らしさのことです。machoは元々、社会の中の役割として「男性はこうあるべきだ」を示した言葉として使われていました。
現在では、意味が派生し「男性優位主義」を指し、男性にとって優位・有利な社会を指す言葉と変化しています。
日本でマチズモ思想が生まれた歴史は?
紀元前までさかのぼってみると、統治者の中には多くの女性が存在していました。一方で、現代においてはスローガンを掲げて、制度を変えないといけないほど女性のリーダーは少なくなってしまっています。
では、数千年の間で転機になったのはいつでしょうか。
1.明治時代に制定された「家制度」
1つ目は明治時代に民法で制定された「家制度」に起因しています。家制度とは、家を戸籍とみなし、戸主である家長=年長の男性が家族全員を支配する仕組みです。結婚や居住地を決めるのも家長であり、相続権を持つのも次の家長です。
このように男性が仕切る仕組みとなったのが家制度です。現代は制度自体は撤廃されているものの、マチズモ文化としてまだなお残り続けてしまっています。
2.戦争や宗教の影響
また、同時に戦争や宗教の影響もあります。戦争においては、強い国家を作るために「男は外で戦い、女は国を守る」ことが当たり前とされてきました。国家=家と置き換えた時に「男は外で稼ぎ、女は家を守る」という文化が根付いているのです。
また西欧の宗教では、女性は男性より劣った存在で描かれることが多く、これらの影響も受けています。
まとめ
男性優位である社会はさまざまな負を生み出し、限界を迎えていると言えるでしょう。男女が真の意味で平等になれるよう、ひとりひとりができる日常のマチズモを少しづつでも減らしていきましょう。