マチズモを日本語に翻訳すると「男性優位主義」
マチズモを日本語に翻訳すると「男性優位主義」
machismo(マチズモ)は日本語に翻訳すると、男らしい・誇示された力という意味です。また、男性優位主義という意味で使われることが多いです。
元々はスペイン語で男らしいという意味を持つ「macho」が語源です。同様の意味を持つ単語には、マッチョ・マッチョイズムがあります。
マチズモ=男性優位主義とは?具体的な場面も交えて解説
男性優位主義とは、男性にとって「有利」もしくは「優位」な仕組みやルール、あるいは共有認識のもとで物事が進むことを指します。明らかな男女差別でなくても、当たり前だと思っていた日常のちょっとした言動に「マチズモ」は隠れています。
具体的な場面をいくつか解説します。
家事は女性
掃除や料理は女性がやるものだと、無意識のうちに思っていたり、口に出してしまったりしていませんか。少しづつ、家事も半分ずつという風潮はありますが、一方でまだまだ料理番組のゲストで呼ばれるのは女性であることも多いですよね。
人に尽くすのは女性
受付や看護師、部活のマネージャーのような、誰かのために尽くす仕事が女性の方が多い。もちろん、好きでやっている方が多い前提ですが、その中でやってもらうことが当たり前になっていることはありませんか。
また、接待やお酒の場でもお酌をするのは女性のような風潮もまだありますよね。
電車で、駅のホームで、夜道で怖い思いをするのは女性
電車の中で痴漢のリスクを負う。駅のホームですれ違うときに端によける。夜道でちょっと歩くたびに振り返らないといけない。
体格差や筋力差がある中で、いつでも怖い思いをしているのは女性が多いですよね。
「痴漢冤罪もあるよね?」「時に男性が何かされることもある」
このような批判もあると思います。もちろんその通りです。ただし、絶対的な数/機会の差や、そもそも痴漢という犯罪自体がもっともっと批判されるようになることで(撲滅されることで)、男性側が被害を被ることも減っていきます。
出世しづらいのは女性
国が、企業が重要ポストに女性を増やすことを明言するようになってきています。しかし、実現しきれていない現状があるのが事実です。
女性が輝く会に参画する男性はどんどん増えているのに、女性の重要ポストは増えないのはなぜでしょうか。
受け身にさせられやすいのは女性
幸せにしてもらう、福を運んできてもらう。女性を主語にした際に、〜してもらう、〜してもらってと受け身の文章が多いことに気になったことがある方はいませんか。
同じことをして、同じことをいっても、女性の方が受け身にされやすい点もマチズモと呼べるでしょう。
まとめ
男性優位主義。この言葉を聞いた時にどう思われましたか。「自分は大丈夫」、そう思われる方がほとんどだったと思います。ただ具体例を見ていく中で、心当たりのあるような場面が一つはあったのではないでしょうか。
本当の意味で男女平等を目指すためには、国の制度や企業の仕組みに嘆くばかりではなく、日常に溢れているちょっとしたマチズモを減らしていくことが重要です。
本記事を執筆するにあたり、武田砂鉄さん著書「マチズモを削り取れ」を多分に参考にしております。